紫外線について

2019/06/26
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日焼け止めは、”一度塗ったから安心だ”という単純なものではないとか。正しい日焼け止めの使用方法を知り、この夏は紫外線から肌をしっかり守ろう。
皮膚科専門医の徹底解説。

外出して30分も経たないうちに、肩がもう赤い……。なかなかクオリティの高い日焼け止めを塗ってきたのに、こんなに早く焼けてしまうのはどうして? 日焼け止めを塗っているにもかかわらず、結局は毎年ヒリヒリや皮むけを経験することになる。あなたにも心当たりは? 

1. 日焼け止めを塗るタイミングを間違えている

日焼け止めが肌に完全に馴染み、紫外線をブロックする膜を形成するまでに塗布して30分はかかるとのこと。外に出かける直前に日焼け止めを塗っている場合は、完全に日焼けを防ぐことができないそう。

日焼け止めを塗った後、すぐに服を着替えている人は注意して。衣服でこすれると、せっかくの真っ白なスポーツブラに染みがつくだけでなく、日焼け止めの効果まで落ちてしまうよう。

2. 日焼け止めを塗る量が十分ではない

簡単に日焼けしてしまう主な理由は、単純に日焼け止めを塗る量が足りていないからだとか。

適正量でなければ、日焼けを防ぐことはできない。パパッと手足に塗っただけでは、形成された紫外線をブロックする膜を、長く維持できない。
日焼け止めは、全身と顔に28グラムほど塗るのが目安です。外に長時間いる場合は、こまめに塗り直すことが大切です

3. 汗をかいた後、日焼け止めを塗り直していない

プールやシャワーを浴びた後は、きちんと日焼け止めを塗り直せている人は多いけれど、汗をかいた後だけは忘れがち。

公園でランニングするときや、ビーチで汗をかいたときでさえ、ミュラド医師が言うように、汗の量を把握しながら、必要に応じてこまめに塗り直すことが大切。

ビーチで泳ぐなど、汗をかきそうなアクティビティを計画している日には、防水効果のあるウォータープルーフの日焼け止めがマスト。40~80分ごとに塗り直すと効き目は確実であるとしている。

運動後にできるニキビを予防したい人は、オイルフリーの日焼け止めを使って。

4. 日焼け止めが合っていない

SPF(サンプロテクションファクター)とは、日焼けの主な原因であり、UVB(紫外線B波)を防止する効果の指標を示すもの。

イギリスの慈善団体「British Skin Foundation」は、SPF30以上の日焼け止めを使用するように勧めている。研究結果によると、適正量を塗りさえすれば、SPF30はUVBを97パーセント、SPF50はUVBを98パーセントカットすることができると証明されたよう。

日焼け止めを塗ってもすぐに焼けてしまう5つの理由

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5. UVAの効果が低いものを使っている

UVBが日焼けの直接の原因ではあるものの、UVA(紫外線A波)をブロックして肌を守ることも不可欠。「最もダメージを与える紫外線は、実はUVAスペクトラムです。従って、UVAとUVB両方から肌を保護する広域スペクトラム(広く紫外線の波長を防ぐもの)の日焼け止めを使用することが重要になります」

UVAは年間を通して強さにあまり変化はなく、雲や窓ガラスを通り抜けやすい性質がありますと忠告。

さらにUVAは、時期尚早の肌の老化やコラーゲンの分解の原因にもつながります」

UVAをカットするには、日焼け止めに表記されているPA値を確認しよう。PA値とは、UVAを防御する効果の指標を示すもの。「+」が多いほど効果が高い。最高は「PA++++」であり、最大の安心が得られるとのこと。